両者は一歩も引かない構えだが、このままエスカレートするのか?
韓国の哨戒艦「天安」をめぐり、朝鮮民族同士でまた軍事衝突が起きかねない雰囲気が漂う。私はこんな激烈な対立も表面的なもので、お互いに国民世論を抱えているので、こんな強気に出ているのだと思う。けれど政権内部にはそんなに強硬に出られない事情を抱えているはずで、そう軽率な動きはできないと思う。
北朝鮮はこんな問題を捉え、核開発の時間稼ぎを狙い、6カ国協議など出なくてもいいことになる。これが核を開発する時間稼ぎとなる。こんなことを知りながら、韓国はこの時期にわざわざ過去に起きた事件の真相究明として、今なぜ表沙汰にしたか、その真意を探ってみたい。
この哨戒艦を攻撃したというのが、北朝鮮製の魚雷であったという。北朝鮮製の魚雷を北朝鮮の工作船がこれを発射したという事実と一緒に証明して、初めて北朝鮮の仕業ということになる。この魚雷が北朝鮮製であったというだけで事を断じるのには少し早計過ぎるのではないか。
もし分からないようにこの船を撃破するのに、自国製の魚雷を使ってわざわざ証拠を残すやり方は拙劣ではないか、私なら自国製のものは使わない。こんな点で中国が今回の問題では疑問点があるという指摘をしているという。そのため国連の制裁決議には消極的で、安保理での制裁は成立しないだろうとみられている。
こんな北朝鮮の行動に対しアメリカの行動は韓国に同調して、軍事的な行動も辞さないという姿勢です。けれどこれは口先だけで、実際は「テロ支援国家再指定」などという動きは聞いておりません。アメリカの本音は北朝鮮の核の無力化が一番の願いだから、核開発に時間を稼がせたくないはずです。それだのに何故こんな問題が起きたのでしょうか?